令和3年度の茨城県の県立高校入試が3日、全日制87校1分校、定時制12校で行われ、1万7646人が試験に臨んだ。全体の倍率は0・93倍(前年度0・97倍)で、記録の残る昭和56年以降過去最低。全日制は1万7281人(倍率0・96倍)、定時制は365人(同0・4倍)だった。
(永井大輔)
体調不良などのため、別室で受験した生徒は108人、欠席者は5人だった。新型コロナウイルス感染による欠席者はいなかったが、濃厚接触者に認定された受験生は5人。いずれも検査で陰性が判明し、症状がないなどの条件を満たしており、別室で受験した。
県内トップクラスの進学校、水戸一高(水戸市)では、検温所を設けて受験生の検温を行うなどの対策のもと、マスク姿の受験生が真剣な表情で試験に臨んでいた。
一方、インフルエンザによる別室受験者や欠席者はいなかった。県教育委員会によると、インフルエンザに感染した受験生が確認されなかったのは過去10年間で初めて。担当者は「おそらく過去一度もないと思われる」と話している。
機器の不具合によるトラブルもあった。岩瀬高(桜川市)では、1限目の英語の聞き取り問題で放送が流れず、最後の理科のテスト終了後に再検査を実施した。試験前日まで試聴を複数回実施したが、異常はなく、県教委は、CDプレーヤーとスピーカーをつなぐアンプの配線に不具合があった可能性が高いとみている。
合格発表は、新型コロナの影響を踏まえ、学校の掲示板での発表は行わず12日に特設のホームページのみで行う。