都立高校の入試で男女別の定員が設けられ、男女で合格点に差が生じて多くの場合女子が不利になっているとして、都立高校の教員が性別によって不利益が生じない入試制度を求める署名活動を行っています。
都立高校の全日制普通科の入試では、全国で唯一、男女別の定員が設けられていて、女子は男子よりも高い点数を取らなければ合格しにくい傾向があり、これまでに都議会でも制度の見直しなどが指摘されていました。
こうした中、現役の都立高校の教員の男性が、制度について「男子と同じ点数でも女子であるという理由で不合格になる受験生が存在している」などとして、廃止を求めてネットでの署名活動を先月下旬から始めました。
3日時点で署名は2万6000を超え、男性教員は「女子の問題ということではなく、入試制度や都立高校のあり方そのものの問題だ。公正な入試とは何なのかこれを機に考えてもらいたい」と話しています。
署名は今月いっぱい続け、都の教育委員会に提出するということです。
都の教育委員会は定員の1割は男女の区別なく成績順に合否を決める仕組みを学校の任意で導入していますが、有識者などによる入試制度を検討する委員会は、制度のあり方を本格的に議論する必要があるとの認識を示しています。