試験当日に生徒に提出を求める健康状態のチェックリスト=出雲市下古志町、出雲西高校
新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、31日から2月上旬にかけて島根県内の私立高校で一般入試が行われる。公立と併願する生徒が多く、出願者が千人を超える学校もある。各校は健康状態を示す調査票の提出を求めるほか、会場を複数に分けたり、濃厚接触となった生徒の受験の決まりを定めたりして、準備を進める。
複数の中学校で1月に感染者が確認された出雲市では、出雲北陵高校(出雲市西林木町)が31日に試験を行う。出願者は719人で9割が併願という。ホールや特別教室を使い、1教室あたりの生徒数を30人程度に抑えるほか、中学校ごとに入口を分ける。「感染して受験できない」との問い合わせが既にあり、2月7日に実施する追試を案内している。
3日に行うのは出雲西高校(同市下古志町)。422人が受験予定で、例年は同校1カ所で行うが、今年は近くの朱鷺会館と会場を2カ所に分けた。当日は生徒に発熱の有無などを問う健康観察シートを提出してもらう。濃厚接触者は検査で陰性を確認し、無症状の場合に限り、別室での受験を認める。
前日の2日は休校し、教職員約40人で校内を消毒する。岩崎収教頭は「試験前日に生徒を校舎に入れないなどできる限りの対策をする。安心して受験してほしい」と強調する。
約430人が出願する石見智翠館高校(江津市渡津町)は同校を含む3会場を用意。今年は入寮希望者などの面接を取りやめた。
1日に1263人が受験する見込みの開星高校(松江市西津田9丁目)は、コロナ禍になる以前からくにびきメッセ(同市学園南1丁目)を会場としているため、密は避けられる状態にある。ただ、千人を超える生徒が集まるため、浜屋陽副校長は「心配なのは休憩や昼食時の過ごし方。去年は受験生がきちんとルールを守ってくれたので、今年も整然とできたら良い」と話した。
(平井優香)